バレンタインデー大作戦 ―当日の悲劇―

 

〜前回までのあらすじ〜

ついにバレンタインデー当日、今年こそチョコレートをもらえるのではないかと期待する山田であったが、ただひとり有望株であったはずの浜野は西園寺にチョコレートを渡す。

しかし、非情にも西園寺は浜野の差し出したチョコレートを床に叩きつけたのだった。

 
 
 

山田:「西園寺!お前何やってるんだ」

 

西園寺:「おう、山田、お前盗み聞きしてたのか?教えてやるよ。

俺は気持ちのこもった

チョコレートなんかは

イラねぇんだよ!

俺が欲しいのは金!金!金!

以外何もいらねぇんだよ。

それにな、こいつが勝手に作ってきてくれたもんなんだから、

俺がどういう風にしたって

俺の勝手だろ」。

 
 

俺はすぐさま立ち上がり、西園寺の胸ぐらをつかんだ。

 

西園寺:「なんだよ、殴れよ!殴れよ!

殴ってみろよ!

お前に殴れんのかよ!」

 

すると後ろから、浜野さんの小さな声が聞こえた。

 
 

浜野:「もういい…。もういいです…。もうやめて下さい…」。

 
 
 

西園寺から手を放すと、西園寺が「ヘッ!」と言って、その場を去っていった。浜野さんは崩れたまま、うつむいていた。

山田:「大丈夫ですか?」。

浜野:「…」。

 

しかし、俺は複雑な気持ちだった。なぜなら、そのチョコレートは俺がもらうものだと思っていたから。

 
 

すると浜野さんが顔をあげてこう言った。

 
 

浜野:「…、山田さん。ありがとうございます。

もしよかったら

このチョコレートあげます。

山田さんチョコレート欲しがってるって

社内でもすごく噂になってましたよ…!」。

 

山田:「えっ…?」

 

躊躇った。

 
 

そして、今まで熱くなっていた感覚がスッとなくなった気がした。

山田:「浜野さん。けっ、結構です…。じ、じ、実は今日少し用事があって、

これからすぐ行かなきゃいけないんですよ~。

なので、私はこれでお先に失礼します」。

その場をすぐに去った。振り返りもせず。

失敗した作戦

 
 

でも、何故か心地よい

2月の夜は寒い。

でも、まだ駅の近くはイルミネーションがまだ点滅している。

そんな中を1人で歩いた。

その道のりはいまとなっては覚えていない。

ただ言える事は俺が本当に欲しかったものはチョコレートではなかったと言う事。

山田:「今日はやっぱり、寒いなぁ。温かいものでも食べて帰ろうかな」

俺は冷えた心と体を温めてくれるものを探して歩くことにした。

 

〜完〜

 
 

♡ 後日談 ♡

 
 

京葉広告社のバレンタインデーはどうだったかって?

 

もちろん!

女性陣みんなで選んだチョコレートを、

殿方にプレゼントしましたよ♪

代表して私、浜野(OTOYO)から山田さん(ARAI)にも贈呈です♡

よかったですね!山田さん!