Adobe Illustratorは、プロのデザイナーはもちろんのこと、
ノンデザイナーの方でも使用機会の多いメジャーなドローソフトです。
Illustratorが使えれば、社内資料からPOP、ロゴやチラシ、カタログなど
あらゆるグラフィックが自分の思い通りに作成できます。
では、どのように学ぶのが良いのでしょうか?
ネットで検索すればIllustrator講座を受けられるスクールはたくさんヒットしますが、
なかなか良いお値段です。
ここでは、“スクールに通わずにIllustratorの使用方法を習得した” 現役デザイナーのOTOYOが、
なるべくお金をかけたくない独学派のあなたのために「オススメの独学法」をお伝えします。
何を作りたいのか、明確にする
Illustratorの全機能を網羅してから制作を始めようと思うと、あまりに多機能なソフトなので、
いつになっても制作を始められません。
なので、まずは自分が“作りたいもの”を明確にし、それに必要な技術を習得していくというアプローチを取るのが
賢明です。
基本操作を習得する
Illustratorは多機能ですが、基本的な操作を覚えてしまえばグッと扱いやすく感じると思います。
では何が基本的な操作なのかというと、私はまずは以下の8点の理解ができれば良いと思っています。
- 制作物に合わせたドキュメント設定
- 図形を描く
- 線を描く
- ペンツールで描く
- レイヤーを理解する
- 色の設定
- 文字入力
- 透明の設定
以上は本当に最低限の機能ですが、これだけでもデザインを作成できます。
(構成力などデザインの力は別として操作技能としては)
細かいテクニックや表現力は追々つけていくとして、初めての方はまずはこれだけは覚えておいてください。
なお、昨今では無料の動画&サイトでもIllustratorが学べますが、無料なりにデメリットがあると感じています。
▼ 無料の動画&サイトを活用した学習のデメリット3つ ▼
- 情報が多すぎて必要な情報を選択できない
- 学習の全体像を把握しづらい
- 記憶に定着しづらい
やり方次第ではありますが、初心者の方でしっかりと技術を身につけたい方には書籍をメインに
学習していく方法がオススメです。
本に書いていない内容や動画や音声情報の方が理解しやすい内容についてはネットで検索する、
などして併用していくのをオススメします。
ちなみに、どの本を買えば良いかわからないという方にはこの本がオススメです↓
世界一わかりやすいIllustrator 操作とデザインの教科書 https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84Illustrator-%E6%93%8D%E4%BD%9C%E3%81%A8%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-%E3%83%94%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9/dp/4774162582
いろいろな本を読みましたが、こちらの書籍は初心者にもやさしい文体で書かれているにもかかわらず、
無駄がありません。
かつ、実践的な内容が描かれたCOLUMで痒いところに手が届き、抜かりない内容です。
(特にこのCOLUMが素晴らしいです。プロを目指す方はこのCOLUMまで是非読んでください)
ショートカットを覚える
基本操作がある程度わかったら、早い段階で“基本のショートカット”を暗記することをオススメします。
なぜなら、Illustratorの基本操作の多くは“ショートカット”が割り当てられている
=ショートカットを覚えれば基本操作を網羅できるからです。
もちろん時短になる、という点も大きいですが、知らないことは検索できないので例えば「重ね順」「ガイド」など、
書籍では章タイトルにはなり得ないような、しかし実践では重要な機能や概念を知る機会としても
良いと考えているからです。
▼ ショートカットの利用で得られるベネフィット ▼
- 基本操作を網羅できる
- 知らない機能・概念を知る機会になる
デザイナー用Illustratorショートカットキー一覧 https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/how-to/use-shortcut-keys-for-efficiency-illustrator.html
制作してみよう
えっもう?と思われる方もいるかもしれませんが、まずは作り始めなければ課題も見えません。
初めにもお伝えしたように、Illustratorの全機能を網羅してから始めるのでは機会をすっかり逃してしまいます。
それに、プロのデザイナーであっても全機能を理解している人は少なく、
トレンドの変化でも必要な技能は変わりますしWEBか、DTPかでも必要な技能は変わるので、
皆自分の畑で必要な技術を使っている、それで十分だと思います。
さて、制作を進めていく上できっとつまづくと思いますが以下のことに注意して進めてください。
制作を進める上で心がけること
- “完成図”を見失わないこと
- わからないところは都度検索すること
大概の問題はネット上で解決方法が見つかるはずです。
しかし初心者のうちは「わからないことがわからない」
「検索したいが何て検索したら良いかわからない」という問題に悩まされることもしばしば…
そんな時は“逆引き辞典”が役に立ちます。パラパラと眺めているだけでも勉強になるので、
1冊は持っていると重宝します。特に「10年使えるシリーズ」はわかりやすいです↓
Illustrator 10年使える逆引き手帖【CC完全対応】[Mac & Windows対応] https://www.amazon.co.jp/Illustrator-10%E5%B9%B4%E4%BD%BF%E3%81%88%E3%82%8B%E9%80%86%E5%BC%95%E3%81%8D%E6%89%8B%E5%B8%96%E3%80%90CC%E5%AE%8C%E5%85%A8%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%80%91-Mac-Windows%E5%AF%BE%E5%BF%9C-%E9%AB%98%E9%87%8E/dp/4797398272
また、検索ワードがわからないという問題は、もしかするとツールの名称を知ることで解決できるかもしれません。「とりあえず使えればいいから名称は後回し」という考えもありますが、
中級以上の力を身につける上では各ツールの名称を覚えておくことは必須だと思います。
▼ 「chot.design」様の、こちらの記事がわかりやすいです ▼ https://chot.design/illustrator-beginner/865d276bdc1d/
いかがでしたか?
闇雲に取り組んでしまうと、なかなか上達しなくて挫折してしまったり、
合わない本を何冊も買って無駄な出費が増えてしまったりと辛いことも多いですが、
方向が見えていることで、このようなデメリットの改善が期待されます。
是非皆さんも、上記の方法論にてIllustrator独学を始めてみてはいかがでしょうか?