こんにちは、Rinです!
今回は私の数少ない趣味である「映画鑑賞」と、
本業であり趣味でもある「デザイン」にフォーカスしたお話をしたいと思います🎬
普段を映画を観ていたり、デザイン制作をしていると、
「映画」と「デザイン」って共通する部分があるのでは…?と思うことがあります。
最近感じたのは「余白」と「間」です。
映画を観ていると、「何も起きていないのに印象に残るシーン」があるかと思います。
登場人物が沈黙する一瞬や、音楽が止まり時間だけが流れるシーンなど…
その“間”が、映画とデザインに共通する「主張はしないが重要な要素」だと感じました。
また、映画には必ずポスターが存在します。
そのポスターのデザインも映画の内容を印象的に表すものであり、
空白によって映画の核となる大事な要素を表現しているものもあります。
サスペンスやアクション、ミュージカル、ヒューマンドラマなど、
海外映画の名シーンを例に、デザインと映画が共有する「余白」と「間」の力を考えてみます!
デザインにおける「余白」は、単なる空白ではありません。
それは“何も置かないことで意図を伝える”ための設計です。
情報を詰め込みすぎず、見る人の呼吸のスペースをつくることが、
メッセージをより深く届ける鍵になります。
たとえば、映画『ジョーカー(2019)』のポスター。
背景のほとんどを空にし、階段を登るジョーカーの姿を小さく配置した大胆な構図。
余白が孤独や狂気、そして静かな力強さを語っています。
デザインでも同じく、余白は“静けさをデザインする技術”でもあり、
見る人の視線を導くための、最も洗練された表現のひとつです。
映画の“間”とは、セリフやカットのあいだに流れる「沈黙の演出」。
特にサスペンスやドラマでは、この一瞬の静けさが緊張や感情の深みを生み出します。
『インセプション』では、無音になる瞬間が現実と夢の境界を曖昧にし、
観る人の意識を物語の中へと引き込みます。
そして『ラ・ラ・ランド』のラスト。
二人が目を合わせるあの“無言の間”が、言葉より多くを語ります。
それはまさに、「語らないことで語る」デザインそのものです。
派手な映像も、鮮やかな色も、見せすぎれば観る人の想像力を奪います。
デザインでも同じで、情報を削ぎ落とすことで初めて、
受け手は“考える”という体験を得られるのです。
映画『TENET テネット』のように、全てを説明せず、
観る人の解釈に委ねるスタイルは、まさに“間”の力。
それはデザインにおける「余白の美学」と共通しています。
“見せない勇気”がある作品ほど、観る人の心の中で物語が続く。
その余地が、体験をより豊かにするのです。
映画もデザインも“体験”を生み出すことで、
ただ見せるだけでなく、受け手が感じ、考え、想像する余地をつくることが本質です。
『セブン』の暗闇や雨で細部が映らない部分からくる恐怖、
『インターステラー』の無音の宇宙。
その“間”や“余白”こそが、観る人の感情を動かし、作品を記憶に残します。
デザインにおいても、余白を恐れず、
見る人が“自分の中で完成させる”空間を作ることも表現の幅を広げるポイントになります。
それが、映画にも通じる「感じさせるデザイン」です。
・デザインの余白は「意図を語る静けさ」
・映画の間は「感情を語る沈黙」
・見せすぎない勇気が、印象をより深くする
余白も間も、“何もない”ようでいて、最も多くを語る部分です。
言葉にならない感情や思いを伝えるために欠かせない、“静けさのデザイン”。
映画もデザインも、その余白の中にこそ、深い感動が息づいていると感じました。